IP-130

校正について

久しぶりに使用する際、校正したら「cErr」が出てなかなか校正できません。

電極保管時、内部液以外の水道水等を入れて保管している場合は、保護キャップに電極内部液(KCl)を入れて保管するようにしてください。 電極の先端部分を内部液にしばらく浸けて、校正を実施してください。

短期間の保管時は純水でもよいですが、純水で長時間保管すると、電極先端のスリーブ部分に純水が入り込み電気伝導度が下がるため、校正ができなかったり、一時的に測定値がおかしくなる場合があります。

pH10の校正液で校正は可能ですか?

pH10の校正液での校正はできません。IP-130ではpH4、pH7、pH9の3種類のみの校正となります。
それぞれ起電力の範囲が決まっており、それに近い起電力のところで校正されるためです。(pH10で校正するとpH9で校正されたり、エラーが出ることがあります。)

標準液pH7で校正をしたら、pH9で校正完了となってしまいました。

pH7の標準液が古くなっており、標準液のpH濃度が変化してしまってことが原因です。新しい標準液を購入していただき、再度校正を行ってください。

標準液の保管については、冷蔵庫の中で保管してください。車中等、温度変化の激しい場所で保管してしまいますと、濃度が変化してしまいます。また、一度使用した液は使いまわさず捨ててください。

pHが正しく校正できない。「cErr」や違うpHで校正されてしまう。測定値がおかしい。

<標準液側に問題がある場合>
校正液の劣化、作成間違い → 校正液を作り直してください。

<電極に問題がある場合>
①電極が汚れている → 電極の洗浄を行ってください。
・洗浄するときは電極保護カバーから出して洗浄してください。
・有機物(油分など)による汚れの場合、アルコールなどの有機溶媒、または中性洗剤などを含ませたガーゼ、脱脂綿あるいはティッシュペーパーなどで軽く拭き、純水で洗浄してください。
・無機物(水垢など)による汚れの場合、0.1mol/L程度の塩酸、あるいは中性洗剤などに先端を浸した後、純水でよく洗浄してください。
※塩酸に1時間以上浸したときは内部液を交換してください。

②電極が乾燥している → 内部液補充口をあけ、電極を純水に2時間以上浸してからご使用ください。

③電極が割れている → 電極を交換してください。
※外側のガラスだけでは無く、内部のガラスの割れについても確認してください。

④pH電極の寿命 →電極交換をしてください。

上記対応を行っても改善されない場合、プローブ側に問題がある可能性があります。

<プローブ側に問題がある場合>
電極保護カバーの取り付け部の締め付け具合で数値が変わる。 → プローブの修理依頼をしてください。

pH7とpH4の校正後にpH9の校正をすると、3点校正したことになりますか?

3点校正はできません。pH7とpH4、pH9のどちらかでの2点校正のみです。
質問の条件の場合、最後に校正したpH9の校正値が記憶されpH4の校正値は上書きされるため、pH7とpH9での2点校正したことになります。

水道水での校正は可能ですか?

水道水での校正はできません。「S.Err」が表示されるか、正しくない値で校正されてしまいます。校正は標準液を用意して行ってください。
水道水は概ねpH7であると思われますが、必ずしもpH7であるという確証がないためです。pHの水道水質基準値が5.8~8.6であり、東京都の水道水のpHは平成25年度では平均7.6(6.8~8.1)となっています。

ORP測定でCALキーを押してしまったが問題ないですか?pH校正値への影響は?

問題ありません。ORPは校正不要であり、校正キーは効かないようになっており、ORP電極装着時、CALキーを押してもカウントダウンなどしません。そのためpH値の校正値などに影響を及ぼすことはありません。

製品全般に関するお問い合わせ
電話問い合わせ

【受付時間】
(月~金・祝日) 8:45~17:20

メール問い合わせ